東京高等裁判所 平成元年(ネ)3322号 判決
当裁判所も、控訴人の被控訴人らに対する請求は、失当としてこれを棄却すべきものと判断するものであるが、その理由は、次に付加、訂正するほか、原判決が理由において説示するところと同一であるので、これを引用する。
一 原判決二二丁裏八行の「凹凸のピツチは、」の次に、「その大きさを具体的に知り得る目安としては同図に凹凸のピツチと共に表示されている付着したインキの大きさ以外にはないところ、同ピツチは、」を付加する。
二 原判決二四丁表二行の次に、「なお、控訴人は、付着したインキの拭き取りの可否は、マツト面の凹凸の大きさと拭き取り用の布との関係、すなわち拭き取り用の布が凹部に到達する程度によつて定まるのであり、付着したインキの大きさとは関係がない旨主張するが、仮にその点が控訴人の主張のとおりであるとしても、本件明細書の全記載によるも拭き取りに使用する布を特定のものに限定する趣旨の記載はないのであり、本件発明におけるインキの拭き取りに用いる布は通常使用されるもの(例えば旭化成工業株式会社製のワイピング材(商品名Bemcot F-1)を予定しているものであることについては当事者間に争いがなく、したがつて、右第7図、第8図も、通常使用される拭き取り用の布を使用して拭き取ることを前提にしたうえで、インキをきれいに拭き取るに適したマツト面の凹凸のピツチの大きさを説明したものであると解すべきところ、その大きさを具体的に知り得る目安としては同図に凹凸のピツチと共に表示されている付着したインキの大きさ以外にはないことは前述のとおりであるから、控訴人の右主張は採用できない。」を付加する。
三 原判決二六丁裏七行ないし八行の「昭和四五年五月以降」を、「昭和五四年二月二三日以降」と訂正する。
よつて、控訴人の請求を棄却した原判決は正当であり、本件控訴は理由がないからこれを棄却することとする。